秘密を要求するクライアント
エイブラハムは構造設計技師である。ある斬新な建物を建築したあとで、彼は自分の計算に誤りがあって、強風下では建物が崩壊する危険があることに気が付いた。そのような崩壊が起これば入居者は危険にさらされることになる。
エイブラハムは建築家とクライアントに相談した。建築家とクライアントは補修的な建築を行うことで同意し、避難計画が作られた。クライアント、建築家双方とも、その状況を秘密にしたがっている。
エイブラハムはどうすべきだろうか?
―NSPE事例98-9番からの改作
(訳 西村慶人 北海道大学文学研究科後期博士課程)
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