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エンジニアには手抜き工事と

コスト超過に抗議する権利があるか?

 キムは防衛分野の大規模請負業者で働くエンジニアである。会社が雇っている下請け業者の仕事を検査するのは、キムの仕事である。いくつかの下請け業者で、超過コスト、時間の遅れ、あるいは低水準の仕事が見られた。彼は経営者に対して、これらの仕事を拒否し、下請け業者に問題の是正を要求すべきであると主張した。
 この件に関して、キムと管理者の間では、長期にわたって意見が一致しなかった。その後、経営者は、キムの人事ファイルに警告を記し、三ヶ月の謹慎処分を下した。それは、考えられる次の段階としての解雇の警告をも含んだものであった。キムは、彼の会社が、1)下請け業者の仕事が条件を満たしているかを確認する、2)政府の不必要なコストを削減する、という二つの義務があると考えていた。結局、キムはその件に関して、NSPEの倫理審査会に意見を求めた。
 キムには手抜き工事とコスト超過に抗議する権利があるのだろうか?キムはそうする義務を負っているのだろうか?キムがNSPEの倫理審査会に意見を求めたのは適切なことだろうか?
―NSPE事例82-5番からの改作

(訳 西村慶人 北海道大学文学研究科後期博士課程)