実施設計図への署名、調印の拒絶
エンジニアのアンソニーは、彼が雇われていたA会社を辞め、A社の競争業者であるB社で働くことになった。A社で彼が担当していたあるプロジェクトは、彼がやめる前にほとんど完成していたのが、彼はA社をやめる前にその実施設計図に署名することも、調印することもしなかった。A社の社長のバーナードは、アンソニーにその図面に署名し、調印するよう要求した。
アンソニーは、実施設計図に署名、ないし調印することを拒絶できるだろうか。
アンソニーはA社に対し、書類に署名することに対する支払いを要求することが出来るだろうか。
アンソニーは、彼が残してゆく仕事に対してどんな義務があるだろうか。
−NSPE事例96-3番からの改作
(訳 須長一幸 日本学術振興会特別研究員PD(北海道大学))
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