ある種の酸/塩基複合型促進剤が核酸塩基部を保護しない原料を用いるDNA合成に有効であることを発見した(新名古屋法)(J.Am.Chem.Soc. 1998, 120, 12395-12401)。その効率は下図(32量体粗生成物)のように、従来法による塩基部保護原料を用いる合成と何ら遜色ない。核酸塩基部無保護による方法は究極の合成法といわれ、その実現は核酸関連研究分野の科学者にとって、長年の夢であった。この夢を世界で初めて実現したわけである。現在、本法のさらなる可能性を求めて、この方法によるRNA合成法を開発中である。